何故サンフランシスコに一眼レフを持って行かなかったか

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超逆光寫眞である。これがXAの限界であらう。まあ頑張ってる方である。さてサンフランシスコの寫眞は一杯あるものの、他にも澤山あるのでこのくらいで一旦止めておこう。

今回持參したOLYMPUS XAであるが、前回持って行ったNikon F6に代へて、といふ話は前回書いた。で、どんくらいその大きさが違ふのか、といふ事を最後に記しておきたい。

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35mm判の寫眞の大きさはこのくらいで、XAの大きさがこのくらい。これを憶えておきたい。

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で、前回持參したセットであるF6 + AF-S VR Zoom-Nikkor 24-120mm F3.5-5.6Gとの比較がこれ。圧倒的にF6がデカすぎる。ちなみにこのレンズはF6発売時の標準レンズみたいな位置づけで出たものである。一眼レフ側の重量は本体975g + レンズ575g = 約1.6kg。對してXA側はたったの200g。

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横から見てもこれ。ペンタプリズムの出っ張り分はしょうがないとしても、それ以外がデカすぎる氣がする。

で・・・撮れる寫眞は同じサイズなのである。

うーむ、と考へるわけである。寫眞を撮る行爲が愉しいか否か、という點は時と場合に依るためさておき、同じサイズの寫眞しか撮れないのにこの格差。いくら何でも酷すぎるんじゃないか、と思ふのである。

元々、何で35mm判が登場したのか、を考へると、35mmの映画フィルムを轉用して小型の箱にぶち込んだバルナックライカの登場まで遡る。それまでの120判(ブローニーフィルム)と比較して幅が約半分で可搬性に優れ經濟的だったところが自己同一性だったはずである。

で、その成れの果てといふか進化し盡くした結末が、ニコンの35mm判フィルム最終機になりさうな予感の、このF6である。F5と比較したらこれでもだいぶ輕くて小さいのであるが、やっぱりでかくて重い。でも「35mm判」なのである。所詮小型判。レンズが良いとか惡いとかズームが便利だとか逆光がアレだコレだと言っても、言っちゃ惡いが所詮小型判なのである。これで撮った寫眞を四切りや半切に伸ばすと結構辛い。といふかかなり辛い。ボケボケで無理。

で、5年くらい前に散々惱んだ擧げ句、中判・大判に進むことにしたのであった。巡り巡って、またもや同じ問題に當たった。我ながらアホだなと思ふのだが、趣味だからこんなもんだらう。

なので、やっぱり35mm判はちっちゃい方がいいよね、ってことでXAなのである。こいつが金属で出來てて趣味性に溢れてゐれば本當に良かったのにね、と云ふ事は語り盡くされて久しいやうであるが、やっぱり同じ事を思ってしまふ。

で、その先に行き着くところはやはり原點のライカスタンダードなのだらう。まあ、足腰が丈夫な内はその前に中判・大判を愉しむことにしたいと思っているので。だいぶ先になる予定である。予定は予定なのでどうなるかは不明だが・・・

今年はメインでHASSELBLADを使ふことが多かった。忘れさうなので、といふのと、整理を豫て、今年撮った寫眞を近くまとめておきたいと考へているところである。

サンフランシスコの街中 其の貳

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サンフランシスコの街中の2枚目である。相變はらず逆光っぽいところもあり、やっぱり何となくボケっとしていて、被寫體もレトロで、今度は更に遡って70年代テイストである。輝度差が酷すぎるため、とにかくハイライトは飛びまくっている。まあ、こんなもんであらう。

さて、あちらは電車もレトロなのが普通に走っており、雰圍氣滿點である。經濟效率優先な東京のガキっぽいギラギラ銀色ではない所が良い。どちらかといふと米國はあまり好きではないのだが、欧米の大人な雰圍氣優先な所はさすがに見習ふべきだと思ふ。良い所は良い、惡いところは惡いといふ眞っ當な感覺を大事にしたいと常々思ふのである。

過去、東京に住んでると心地よくてこの當たり前の感覺を忘れてしまいがちであった。九州に戻ってこの點を強く感じた。そしてサンフランシスコに行って更に強く感じた。世界の中心は最初から東京ではない。東京の感覺とそれ以外の地方の感覺は違う。東京の感覺は他の國ともかけ離れている。ここを辨えず踏み外すと、いろいろ失敗しそうな氣がするのである。まあ、おっさんの戯れ言である。

ちなみに前回のタグでFUJICOLOR X-TRA400(ネガフィルム)としていたのだが、PROVIA 100F(リバーサルフィルム)の間違い。ボケっと眠い系の描寫だったのでネガとばかり思ひこんでいた。確かにフィルムを見ると、途中まで撮って放置していたあと、そのままアメリカに持って行ったのであった。普通に手荷物検査でX線照射を浴びまくったはずなのだが、ISO 100の爲か全く問題がない。低感度フィルム萬歳である。

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前回の寫眞のスキャン畫像を上げたときに「XAって何?」と聞かれたので、これも上げておきたい。超小型のレンジファインダー型カメラである。たぶん、光學視差式の距離計が付いてるカメラの中で最小であらう。ファインダーを覗くと、真ん中に黄色い窓があって、そこが左右にぶれて見へる。レンズの下のレバーを動かすと、その像が左右に動き、ぴったり合ったら焦點が合っている、という、まあライカ(バルナック・M型)とかと同じやつである。

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ちなみに前回も書いたが、デカい一眼レフF6でも、このオモチャなXAでも、35mm判(135)である限り、撮れる寫眞のサイズはあくまで小っこい35mmフィルムの幅、24mm x 36mmといふ極小の像である。(この極小サイズを「フルサイズ」とか「FX」とか大仰に吹聽する近年のデジタル一眼レフ市場の滑稽さであることよ。)

35mm判の場合小さい方が良い、と特に最近思ふやうになった。これは次回にまとめておきたい。

サンフランシスコの街角

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これまでの流れを考へると何となく場違いな(笑)コンピューターな話題が續いてしまったのだが、そろそろ年末であるため、今年の寫眞についてもゆるりとまとめておきたい。

今年の9月末にJavaOneカンファレンスの爲サンフランシスコにまたもや行ってしまったのだが、前回の教訓として「重い物はヤバい」といふのがあった。まあ、重いのを背負って一日中移動しまくると云ふのは確かに考へた方が良くて、去年はHASSELBLADと散々比較して悩んだ擧げ句、万能用途としてF6とAF-S VR 24-120mm(旧型)をリュックに突っ込んで行ったものの、デカいわ重いわで碌な想い出が無いといふ散々な結果に終はってしまったのであった。ハッセルを持っていかなかったのだけは、正解であった。

そのため、今年は思ひ切ってレンジファインダー至上最軽量のXAをポケットに突っ込んで行った。結果は大成功で、無限遠に固定して街角でパチ、ギーギー、何かあったらパチ、ギーギー、とまあスナップ用途としては確かに素晴らしい成果を挙げたのであった。

第一、この写ルンですの元ネタでもあるXAは端から見ても只の玩具であり、もしくは激安のデジカメ型落ち品のやうにも見える。このためクソ危險なサンフランシスコの街中でも、盗まれる恐れも、その爲に襲はれる恐れも少ないのである。絶対高値で賣れないであらうことは素人目にも明らかなのだ。iPhone 5Sで撮る方が100倍危ない。

XAのレンズは一応、瑞光の名前が入っているものの、まあツァイスのテッサーもどきな小型レンズの割に描寫は微妙といふものかなと思ふ。この寫眞のスキャン結果を見ても分かるとおり、今年の街角でもあら不思議、80年代の薫りが。要するに、逆光氣味で撮るとボワーンとなってしまうのである。順光だといいんだけどね。

ピントが合ってるところは流石にテッサー型であるためか、至って鋭い。ISO 400のフィルムの粒子の粗さも相まって、なかなかの雰圍氣である。

まあ、逆に云ふと變なコーティングやら何やらが無くて至って普通の何の変哲もないレンズだ、とも云へるだらう。

XAは持つ喜びと云ふ世界とは無縁のプラカメであるものの、かういふ用途には絶好である。同行の士に「それ何?」と何度も聞かれたが、「只の35mmフルサイズのカメラ」と應へておいた。殘念ながらこの洒落はほとんど通じなかったやうだ。

撮影に行ったのにフィルムを忘れる→XA大活躍

仕事の合間を縫って藤棚を観に行ったのであるが、うっかりフィルム(ブローニー120のPROVIA 100F)を持って行くのを忘れてしまった。アホである。こういう時に限って、持って行ったのがWISTA望遠セットである。

  • WISTA 45 SP
  • Sinar Roll Film Holder 6×7
  • CM FUJINON W 250mm F6.7
  • FUJINON T 400mm F8
  • SEKONIC L-758D
  • TOYOのルーペ
  • レリーズ
  • 三脚 (SLIKのカーボンのなんか忘れた + ARCA SWISS Z1)

改めて総重量を計ってみたら6.8kg+2.1kg(三脚)=8.9kgであった。クソ重いはずである。

で、フィルムがない。只の鉄とガラスの塊である。

しかし、ビューカメラを持って行く際に必ず持って行くカメラがあった。OLYMPLUS XAである。これは恐ろしく軽いというか200gくらいしかない。大きさもiPhone 4Sより横が短い。黄色の二重像を重ねる距離計付きの立派なレンジファインダー機、精度の良い露出計内蔵、しかも35mmフルサイズ機(笑)である。

本機は2年前に天神の中古カメラ屋に安価にあったものを保護したものである。露出計が当初アンダー気味だったためカラーネガ専用機として適当に使っていたのであるが、使っているうちに改善されてきて、今やSEKONICの露出計とだいたい同じ値を弾き出すまでに改善したため、今年からリバーサル機として大活躍中である。何故改善されたかは謎であるが、結果オーライである。

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クレジットカードサイズを一回りだけ大きくしただけである。ちなみに裏蓋だけは金属であるため、手触りはひんやりして意外にイケる。この点だけはNikon F100よりも上である。

さてこのXAにPROVIA 100Fが入った状態でポケットに入っていたため、全く撮れないという嘆かわしき事態だけは避けることが出来た。幸いターゲットたる藤棚もさほど満開という訳でもなく、フィルムがあったとしても撮らなかったかな、と思えるほどであったため、こちらも結果オーライであった。

いずれにせよ、フィルムは余計に買っておくこと、それと出掛ける前には必ずフィルムを持って行く事をチェックすること、が重要なことであると改めて思い知った次第である。フィルム忘れなくても露出計とかレリーズとかルーペとか忘れるんだけどね・・・

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櫻の蔭 中判カメラの存在理由


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櫻を撮っていて、ふと上を向くと幸せな光景がそこに。そんな經驗は誰しもあるだらう。

そんなときにちょいと撮影、となるとビューカメラだとそもそも三脚が立てられない等の制約がある事が多く、結局は手持ちで撮影できる事がそのやうな際の最低条件となる。

もちろん4×5サイズのフィルムでも手持ち撮影できるのは間違いないし8×10でも實踐されているので何とも良いやうがないのであるが、中級者程度の者が手を出せる市販のカメラとなると中判カメラが事實上の限界となるだらう。

この寫眞もふと上を向いたときに八重櫻と白い櫻が青空に映えたのがとても綺麗と感じたため、パッと櫻色側の花びらを数カ所スポット測光したあと、ハッセルに持ち替えてシャッター速度・絞りを設定し、レンズを上に向けてピントフードを上げ、ルーペを跳ね上げてピントを合わせ撮影したものである。ここまで10数秒もあれば完了してしまうのは、重量級の裝備がどうしても必須となってしまうビューカメラでは到底無理な所作である。

ちなみにハッセルブラッドのピントフードは上から覗く逆像タイプであるため、眞上を撮る際にでも首を上に向ける必要がなく、普通に正面を向いていればよい。これはもの凄い便利である。正像のアイレベルファインダーだと無理な藝當であらう。

用途に應じてフィルムは安價に選擇できる。しかも現在フィルムカメラは二束三文の叩き賣りである。フィルムの將來性が危ぶまれて早十数年であるが、フィルムは数は少なくなれどまだ存在し、危ぶんでいた十年前のプラスチック外装デジカメは今やゴミ以下の扱い、當時撮影した低畫素JPEGファイルは雑魚扱いでRAWは對應不能なソフトが増加である。私のハッセルは1999年製であるが、金属製の外見も大して變はらず、何の問題もなく相變はらずウルトラ快調である。昔撮影したフィルムは35mm判であれ、通常用途であれば解像度的にも問題ない。現實的に撮影可能な枚数を考慮した上でコスト的に観ても、フィルムはなかなか良い線を行ってると思ふのであるが如何であらうか?

まあ話がだいぶ逸れたのであるが、どっちにしろ用途に應じたフィルム選擇とカメラの持ち替へは、フィルム利用者の大きな選擇肢である。私の場合、手持ちはハッセルブラッドの一眼レフカメラ、三脚用途はウイスタのビューカメラ、手ぶらの場合はポケットにOLYMPUS XA、といふだけである。