大型寫眞機専用 トヨピントルーペ

 三春町にでかける記事の前に、もうひとつ書くのを忘れてました。ルーペです。

 大型寫眞機(4×5インチ)のファインダーは葉書サイズの大きさで、磨りガラスが入っています。ここでピントを確認するためには、そのまま眺めてもいいんですが一般にはより容易かつ厳密に確認できるよう、小型のルーペを使います。

 ルーペと言えば様々な用途があるため、ホームセンターで売ってるような一般用から、大型寫眞機専用のものまで幅広くあります。ここではもちろん、大型寫眞機専用のものを選択しました。

 また倍率については、大判寫眞入門の玉田先生が仰るとおり、4倍にしてみました。これについては諸説有るやうで私の方では判斷が付かないため、オーソドックスにこれで。

 これらに該當するルーペは、ホースマンやシュナイダーなどのものがあるやうですが、ヨドバシカメラで普通に大型寫眞機コーナーに置いてあったサカイマシンツールトヨピントルーペにしました。やはりMADE IN JAPAN。

 このトヨピントルーペ、素晴らしいのは接眼側(手前)とファインダー側(奥)が丸ごとゴムに覆われている點です。ピントグラスを傷つけることもないし、落としても大丈夫。現実に堅い木の上で誤って一度落としてしまいましたが、全然平氣の平左で使えてをります。さすがは専用品。

 さてこのルーペ、箱から出すと何と袋が入ってない。ザックのポケットに放り込むにしても、レンズ面が間違ひなく傷つくので、慌てて再度ヨドバシカメラへ。バッグ館をうろうろして、畫像のとおりハクバ写真産業トリコッドスエードポーチを買ってきました。

 いざ入れてみると、これが計ったかのようにピッタリ。多分Sサイズぢゃないかと思いますがちと思い出せないので、參考にされる方はご注意をば。

 つゞく。次囘は三春町で瀧櫻を前にして・・・

インスタントホルダーPA-45

 今囘大判寫眞を始めるに當たって、これだけは必要と思っていたのがインスタントフィルムです。

 HASSELBLADにもポラロイドバックがあるのですが、6×6センチでは印面が小さくしか映らないので、折角ならば4×5インチの大印面でフルサイズ(余白無し)のやつが良いなぁと思ってをりました。

 銀塩フィルムの弱點は、現像後しか結果を知り得ないといふ面があります。そりゃそれでいいんですが、リバーサルフィルムのシビアな露出や、ファインダーが暗すぎてあんまり見えない大判寫眞機の場合、正確な印像を知るためにもインスタントフィルムは大變有用な道具でございます。

 さてインスタントフィルムと言へば始祖のポラロイド去年12月に破産。フィルム製造も止めてしまいました。なので現状入手可能なのは富士フイルムの「フォトラマ」。大判4×5インチのサイズは、FP-100C45といふモデルです。これを、同じく富士フイルムの出している大型寫眞機用インスタントホルダーPA-45に詰めて完了といふ塩梅です。

 このPA-45、無論まだ新品で賣ってるんですが、ちと高い。ケチケチ大作戰續行で調べたところ、中古ではどこにも無い。新宿中廻りましたが無い。ところが一件だけ箱付きの美品が賣ってありましたのでそこで無事ゲット。このPA-45、單なるプラスチックの箱なんですが、ローラーが肝のやうで、ここがヘタれてると正常に現像できず(現像液が延ばされず)といふ罠が待ち構えております。激安中古の場合、そこら辺をチェックされた方がよろしいでせう。

 それとインスタントカラーフィルムのFP-100C45を入手。これ、一箱4000円くらいするので氣輕に買へないんですが、まあ1枚400円と考へれば(4×5インチのリバーサルフィルム+現像代と比較しても)さほど高くないと考へられます。いや、充分高いですかね(^^;

 さて、ようやく撮影のために必要な機材が揃いました。揃ったのが撮影旅行に出かける前日(^^;;; いやぁ、危ない危ない。

 チェンジバッグでカットフィルムホルダーにフィルムを10枚詰めて、PA-45にインスタントフィルムも詰めました。サブでHASSELBLADとブローニーフィルム5本。これプラス三脚やら露出計やら。クラス最軽量とはいえ、これは重い。WISTA 45 SPに付けるロールフィルムアダプターが欲しい所です。

 これら機材を登山用リュックに詰め込んで、次の早朝から高速で福島縣まで出かけました。つゞく。

大判寫眞・大型寫眞機の參考書籍

 大型寫眞機入手の話はちと閑話休題。書いておくべき話があったのでそちらを優先します。

 大判寫眞を始めるに当たっては、周辺に玄人が存在することが最も望ましくあります。もしくは、私のやうに日本大判寫眞塾の方にご厄介になるとか。さういふ恵まれた環境にない場合や、自分で独学する場合にはやはり頼りになるのは書籍。私の方では三冊程買いましたので、その話を入れておきます。

大判写真入門

(玉田勇著、写真工業出版社、1993年)

 ヨドバシカメラ新宿本店で購入。2007年改訂第7刷。日本大判寫眞塾の講師をされている玉田氏の著作。私の先生です。機材系の情報は既に古く、敢えて参考情報として残してあるさうです(巻末に記載)。

 が、網羅性を考慮すれば、依然として本書籍を超へるものは無いのではないかと思います。まず一冊何か參考になるものを、といふ場合、本書を薦めざるを得ない、といふのが現状ではないかと思ひます。何度も讀み返しても、色々と詳しく解説してあり、字数が多い爲飽きません。

 カラー寫眞は冒頭の数十頁のみですが、玉田先生の大判寫眞らしい風光明媚な風景が楽しめます。残りがほぼ全てモノクロの頁なので、ある意味玄人受けしそうな構成であります。

大判カメラマニュアル

(木戸嘉一著、ワイズクリエイト、2008年)

 近くを探しても無かったのでAmazon.co.jpで購入。2008年初版。文京區本郷でワイズクリエイトといふ大判寫眞機専門店(!)を營まれている方の著作。三冊中最新です。全ページカラー。寫眞も綺麗です。

 本書の特筆すべきは、煽り(アオリ)操作を圖入りで懇切丁寧に解説してある點でせうか。煽りの光學原理である、シャインフリュークについて何度も何度も繰り返し解説してあります。相當勉強になります。ただ、寫眞機を實際に持ってないと何のこっちゃ判らないので、最初の一冊にはあまり適當ではないかも。

 圖中で使ってあるのがリンホフのマスターテヒニカ(多分2000辺り)のやうです。マスターテヒニカの説明書代わりに讀まれる場合、大變便利かと思ひます。ただ、「作品」系の風光明媚な寫眞はあまり多くないので、綺麗な寫眞を求めるのには向いてないかと。表題通り「大判寫眞」ではなく、「大判カメラ」(大型寫眞機)の書籍に特化してあります。

大判カメラバイブル

日本カメラ社、2005年)

 中野區のフジヤカメラジャンク館で偶然見つけて購入(ジャンクじゃなくて新品です念のため)。2007年重版。日本カメラらしく、初心者をその氣にさせるのには本書が最も優れているのではと思ひます。モノクロとカラーと半々。ちょっと薄め。

 本書はどちらかといふと「バイブル」と書いてある割には全然詳しくないので、看板倒れな感じもあります。が、「作品」の寫眞は多く、「あゝ、大判寫眞っていいなぁ」と、眺めて幸せになれる系の「氣軽な讀み物」と割り切れば良いと思ひます。

 なのでウルトラ初心者向けの書籍であります。これから勉強しようといふ向きには情報がちょっと少なくて不適當です。

 

・・・とまあ、世の入門書の常識に習ひ、これ一冊買えば万事OK、といふものは無いのが事實です。大判寫眞を始められやうとする方は、いっそ三冊買われた方がよろしいかと思ひます(^^;;;

つゞく・・・

TOYOカットフィルムホルダーとLPLチェンジバッグ

 前囘の續きです。寫眞機とレンズは揃ったけど肝心のフィルムをセットできない状態です。そう、大型寫眞機は、フィルムを装填する場所が寫眞機に付いてないんです。

 一般で使われる小型のカメラでは、金属の圓筒形の巻物(パトローネ)にロールフィルムが入ってますが、さすがに大型寫眞機では印面のデカさから、巻いてある状態だとバカでかすぎて「ロールフィルム」は不能。一枚一枚の「カットフィルム」を使います。

 そのカットフィルム、裸で晒すと速攻で感光して眞っ白になってしまう爲、光を當てない暗室に入れておく必要があります。その爲の入れ物がこのカットフィルムホルダー。裏と表、二枚装填できるようになってます。

 カットフィルムホルダーのメーカーは、主に三つ存在するようです。國産はサカイマシンツールのもののみ。



 これ以外にもあるのでせうが、事實上二擇。無論私はサカイマシンツールのものを選擇する事にしました。が、これ人気があるらしく、中古が無い。致し方なく、新品を購入することにしました。新宿西口本店のヨドバシカメラに大量在庫があったので、そこから5枚ほど。通常は一箱二枚組で賣ってるのですが、ここでは1枚單位で賣ってます。素晴らしい。フィルムは一箱十枚なので、ホルダーが5枚あれば裏・表で10枚丁度。

 これと一緒に4×5のフィルムも購入してきました。35mm判、中判と比較しても、その異様なるデカさには頼もしさを感じます。いや、デカすぎ。

 そりゃぁまあ、ここまでデカければ、粒子など肉眼で判別出來ようもなく、35mmやブローニー規格の小型センサー内で高畫素競争に喘ぐデジカメが追いつけるはずも無いでせうなぁ。

 常々思ふのですが、人類はデジカメなんぞ發明される遙か百数十年前からこの技術を持っていたわけで、電氣を使わずとも感光して映像を残すことが出来るといふのは、電気の力で無理矢理電子畫像を演算しているデジカメと比較しても遙かにハイテクではないかと。電氣が無くても見られるし、保存性も百年以上の實績あり。何よりも誰にでも理解できる單純な形で眞贋性が担保できる。

 たかだか20年前のビンテージマイコンのデータ管理(カセットテープやフロッピーディスク)や周辺機器管理で四苦八苦している私からすれば、夢のような「ハイテク」でございます事よ。

 パソコンが絡めば何でも先進的、といふのはあまりに短絡。IT技術者にあるまじき發言なのかもしれませんが、これは僞らざる直感でございます。コンピューターの媒体は数年からせいぜい数十年程度しか持ちません。しかもエラーで欠落します。データが完全でも今度は再生環境が揃わない事もまま有ります。PC-88時代に流行したダ・ビンチ形式、PC-98時代に一世を風靡したMAG形式や、SC-55を前提としたMIDIファイルなど、正常に再生できる環境が今どれだけ現存していることか(T-T)。寫眞はそんな不安定なもので残すべきではない、いや電子ファイルは寫眞ですらない、といふのが私の持論でございます。これについてはまた稿を改めて。

 さてフィルムの装填は完全暗室で行ふ必要があるのですが、そんな場所無いので、ダークバッグといふ、眞っ黒な袋にフィルムとカットホルダーを入れて、手探りで行う必要があります。ヨドバシカメラで見たところ、メーカーは三つ。

 ここは國産で、汗でべとつかないやつがいいな、といふことで、説明書きを色々讀んで、定番らしきLPLのチェンジバッグの、一番大きなサイズにしました。三つの中で一番高かったんですが、こんなもんそうそう買い換えんだらう、と、ちと奮發。無論國産でございます。MADE IN JAPAN。

 寫眞機、レンズ、フィルム、ホルダー、チェンジバッグ、今のところ全てどれも國産で揃えられました。美しい。

 實際にチェンジバッグ内でフィルム装填作業を行ってみると、意外に簡單。ポイントは、チェンジバッグは必ず一番大きなサイズで、といふことでせうか。袋の中では(1)空のホルダー群、(2)フィルムの箱、(3)装填濟みのホルダー群、と場所をとるので、それ相當の領域が必要になってきます。これ注意です。

 フジフイルムからは「クイックロード」といふ、既に一枚ずつ袋に詰めてあるものも賣ってるんですが、これが高價。1.5倍ほどの價格。ただでさえ一枚当たりの價格が高いのでこれは特殊用途として、通常利用は避けたいところです。勿軆ない〜

 慣れると意外にも簡單至極なので、これは一度やってみるべきです。無論、装填の詳細やコツは色々とあるので、参考書籍を見ながら行う必要があります。参考書籍は次の囘で採り上げましたのでそちらを參照下さい。

 さてようやく最低限、寫眞撮影ができるまで機材が揃いました。あとは・・・つゞく

大型寫眞機用レンズ CMフジノン CMワイド 150mm F5.6

 さて本体のWISTA 45 SPは無事入手・整備できたものの、肝心のレンズが無い。

 大型カメラのレンズで、ほぼ見た目どおりの畫角は150mm〜210mm辺りと言われております。35mm判の50mm近辺の話です。アレコレ惱んだ結果、實績のある150mm(35mm判換算42mm辺り)に決めました。ちょっと廣角氣味です。大判寫眞は雄大な描寫に優れているし、これ以上の廣角はあまり使わんだらう、といふ算段です。

 次はメーカー。大型カメラ用のレンズメーカー、しかもサポートを考慮しての國産ともなると、概ね以下の選擇枝しかありません。ニコンは既に撤退してをりますので、まあ二つしか無いって所でせうか。

 海外製品を見れば、まだ豊富にあります。

 が、輸入後の價格が異常に高價、メンテナンスが面倒、と色々あり、地産地消を旨とする私はパス。あとはフジノンか、コンゴーか。

 散々惱んだ結果、設計が新しいフジノンレンズのスタンダードシリーズ(CMフジノンシリーズ)にしました。詳しい時期は判らないのですが、發賣當時の書籍等を見る限り、概ね2000年前後にモデルチェンジしているやうです。これの150mm。つまり「CMフジノン CMワイド 150mm F5.6」にすることにしました。

 今囘はケチケチ大作戰に則り(といふか出費を抑える爲に)中古のものを捜索。新宿中駆け廻り、やっとの思いでひとつ見つけました。聞きまわった結果、時節柄大判を始める人が多数(まあ、春なので)で、やっぱり最初に買う事の多い150mmは出てもすぐ賣れてしまう、との事。危ふく入手できない所でした。

 さて、レンズはこれで揃った。次はカットフィルムホルダー。毎年行ってる福島縣の三春町へ三春瀧櫻を見に行く予定だったので、それまでに揃えなければ、と急いでをりました・・・つゞく

大型寫眞機WISTA 45 SP

WISTA CO.,LTD. さて我が家にやってきたWISTA 45 SP。この寫眞機は既に十年以上前から生産されていた品番です。直販がメインのやうで、ヨドバシカメラでもあまり見かけません。新宿西口本店にはさすがにありましたが、カウンターの棚の奥にひっそりと、といふ感じなので、馬鹿みたいに賣れるものでも無いのでせう。新品價格は(價格改訂後の)Nikon F6より安いでせうか。無論リンホフのマスターテヒニカ3000(7-80萬圓越え)より圧倒的に安価です。数分の一。

 私のものですが、中古で購入時には大変綺麗なものでしたが、横に付いてるはずのストラップが無く、持つのに苦勞する有様でした。しようがないので板橋區のウィスタに直接行って、整備も兼ねてお願いし新品のものを取り付けてもらいました。またフレネルレンズが付いていたので、これも日本大判寫眞塾の教へに從ひ磨りガラス(方眼付き)に變更。お手数をお掛けしましたウィスタ様。

 このWISTA 45 SP、ウィスタでいろいろ教えてもらったのですが、十年以上前に生産されたものださうです。現行品は・・・

  1. レンズボード取り付けフックの部分が銀色から黒色に変更
  2. 横に付いてるアクセサリー用?のネジ穴が無くなっている
  3. 蛇腹が本皮製からナイロン製へ

 などの變更があるさうで。購入したものは銀色のフックでネジ穴のある、本皮の蛇腹付きのものでした。本皮の蛇腹は古くなるとボロボロになりますが、これは極めて綺麗。光線漏れもありません。なんといふ幸運でせう。

 ちなみにウィスタの蛇腹はマミヤに作ってもらってるとの事でした。RB67やRZ67で使ってるからでせうね。が、最近だと良質の皮が入手できず、致し方なくナイロン製になってしまった、との事でした。ううむ殘念。手入れは特に必要ないとの事で、下手にミンクオイル等を多めに塗ってしまうと「折り」がヘナヘナになってしまい収納に困る、との事でした。假に塗るとしても極薄く、ださうです。

WISTA 45 SP WISTA 45 SPの機能は、概ねリンホフのマスターテヒニカが持つ機能と同等と考えれば良いでせう。違いはいろいろありますが・・・

  1. WISTAはベッド部分(底)に後枠が付いていて囘轉する仕様になっている(マスターテヒニカは後枠ににベッドが付いてるので蓋みたいになってる)。このためレールの最大長が短い。
  2. 前枠のティルトがダイヤル式になってるのでネジって可能
  3. 後枠のスウィングがダイヤル一個で樂々可能
  4. 小さなレンズであれば、前後ひっくり返して収納することが可能

 なんてとこでせうか。ほかにもいろいろありそうですが、マスターテヒニカを持ってないのでよく判らんでございます事よ。多少の制約と長所もありつつマスターテヒニカの数分の一の價格ですから、そりゃぁコストパフォーマンスは大變ようございます。海外の掲示板を見ても、結構使ってる方はちらほらと。悪い噂はあまり見かけません。どっちかといふと惚れ込んでずっと使ってるファンが多いみたいな感じを受けました。

 地産地消を旨とする私としても、スウェーデン製のHASSELBLADを(他に選択肢がないので澁々)買ってしまい(無論これ以上無い滿足ですが)海外製である事に後ろめたさを感じてをりましたから、國産の寫眞機は願ったり叶ったりです。完全に使ひこなせた暁には、新品で買ひ直してウィスタに貢献しておかねば、と考えてをります。

 さて次はレンズを探さねば・・・

遂に大型寫眞機を導入す

WISTA 45 SP 既に今月初めの話になってしまうのですが、遂に大判寫眞を始めてしまいました。大型寫眞機や大判寫眞の情報はWeb上にも極めて少なく、他のサイトの情報に大變お世話になりましたので、私の方でも得られた情報を掲載して行きたいと考え手をります。

 大型寫眞機といふのは、寫眞館などで蛇腹がドーンとあるやつとか、記念撮影時に赤い布を被って寫眞屋さんのおっちゃんが撮ってくれた、デカくて古くさい寫眞機の事です。

 フィルムは大判と呼ばれる種類のもの。サイズは4インチ×5インチ。略して「しのご」又は「フォーバイファイブ」と呼ばれているサイズです。概ね葉書サイズと考えて頂ければ。通常の穴がポコポコ空いた親指大の35mm判と比較してもメチャクチャ大きなサイズです。引き延ばさなくても既に葉書サイズ。

 大判の利点はまず、凄まじいばかりの解像度です。まず現在世界中にこの解像度を超えるデジカメは此の世に存在しません。数億畫素を軽く超える超絶解像度でございます。ビルの壁面に伸ばしても大丈夫かも。要するに現在では特殊要件のプロの機材でございますが、元々寫眞機はこのもうひとつ大きなサイズの8インチx10インチ(略して「エイトバイテン」又は「バイテン」)辺りが始祖とも言えるものでございました。

 また寫眞機本体の機能的にも、中判や小判では(一部可能な特殊機もありますが)概ね不可能な、煽りといふ行爲が可能となってゐます。これは斜めに見上げて臺形になった構圖を四角に修正したり(ライズなど)、直近から無限遠までピントを合わせる爲にレンズを寝かせたり(ティルトやスウィング)、自分が寫らないやうにレンズを横にずらしたり(シフト)と、もはや何でもありの世界でございます。むしろ、小型寫眞機はこのやうな機能を削って削って縮小したものと考えた方がよろしいでせう。

 とはいへ、私の知識はその程度。どうやって始めて良いものか判らないので、書籍を読むより直接習ひに行った方が速いだらう、と、日本大判寫眞家協会の日本大判寫眞塾に入りました。

お借りしたWISTA 45 SP 初囘の寫眞塾でお借りしたのがWISTA 45 SPといふ、板橋區にある大型カメラ専業のウィスタといふメーカー製のものでした(右の畫像)。野外で使う大型カメラの定番はリンホフといふ獨逸のメーカーのマスターテヒニカや、日本のサカイマシンツールトヨフィールド45AIIといふのが定番だったりするのですが、何故か聞いたことの無いこのWISTA 45 SPが目の前に。

 無骨な外装のこの寫眞機をあれこれ弄ってると、NikonのF一桁機に通ずるやうな精密かつ剛健さに氣付きました。興奮冷めやらぬうちに帰宅して調べてみると、新品でも舶來品のリンホフのやうに高くなく、中古だともっと安價。最初といふ事でぶっ壊したら大事と中古が良いと思っていたので、ををこれならば、と思いましたがちと重くて(約2.7kg)中古の出物が無ひ。タチハラ寫眞機製作所といふこれまた國内メーカーの木製寫眞機フィルスタンド45-IIが1.7kg程度なので、こっちがいいかなぁと浮氣していたところ、都内の中古屋である日、状態極めて良好のWISTA 45 SPが目の前に!! 何といふ天啓だらうか!!

 かくして我が家にWISTA 45 SPがやって來ました。一部缼品があった爲ウィスタ本社に直接持ち込み、整備調整まで合わせてやってもらひました。大變お世話になりました。次は新品で買います濟みません。>ウィスタ様

 つゞく。暫く斷續的に連載してみます。

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